
<年金>Q:55歳独身女性。国民年金基金は必要?
55歳独身の女性です。職種は代わりますが、ずっとパートで働いてきて、国民年金は25歳の時から払っています。最近、国民年金基金加入のダイレクトメールを受け取り、この年になっても、国民年金基金に加入した方がいいか、迷っています。(昭和28年10月10日生まれ)
84歳以上長生きできれば、元はとれる
まず、国民年金基金に加入したとしての損得勘定をしてみましょう。
加入するタイプはいくつかありますが、掛け金がもっとも安いB型を1口だけ入ったとして計算してみます。
B型とは、保証期間のないタイプです。A型は15年の保障期間があるので、保証期間中に亡くなった場合は遺族に一時金が出ますが、その分掛け金も高くなります。独身の方で遺族に残す必要がない場合は、掛け金の安いB型のほうがよいかと思います。
55歳で加入した場合の掛け金は、月額1万8220円です。
掛け金は60歳まで支払い、年金は65歳からスタートします。
この場合の年金額は、5万3400円です。年金は、亡くなるまで、何歳になっても受け取れます。
60歳までの4年7ヶ月で支払う掛け金合計は、100万2100円。
年金を19年、つまり84歳以上長生きできれば元がとれることになります。
単なる損得計算で言えば、84歳以上長生きする自信がないのなら、国民年金基金には加入せずに、その分を積立貯蓄にまわし100万円の貯蓄としてもっているほうがいい。
そのほうが、急な入院などにも使うことができます。
逆に、84歳以上長生きする自信があるのなら、受け取る年金のほうが掛け金合計よりも多くなります。長生きすればするほど、お得になります。
ただ、亡くなる時期は、誰にもわかりませんから、元を取るか否かという視点で加入を決めるのは適切でないかもしれません。
高齢になったときこそ、少しでも生活費は多いほうがいい。万一の備えは、他にもある。という場合は、国民年金基金に加入してもいいでしょう。
確かに、84歳より若くして亡くなってしまった場合は元本割れとなりますが、貯蓄で持っていたとしても、
亡くなる間際に使い切ってしまうということも難しいもの。国民年金基金の部分は、長生きしたときの生活費の上乗せ分として、元本割れも仕方ないとして加入してはいかがでしょう。
逆に、まとまった貯蓄はほかにない。という場合は、万一の備えとして、すぐに引き出せるかたちで持っていたほうが安心です。国民年金基金は、国に元本を差し出しているようなものなので、掛け金として100万円もの金額を支払っているのに、自分の都合で引き出すことはできません。掛け金分を積立定期などにまわしたほうがいいでしょう。
ただし、この場合は、年金と違い、積立を厳しく管理してくれる人はいません。積立が滞ってしまわないよう、少し貯まったからといって引き出してしまわないよう、強い自分の意志で管理しましょう。
なお、50歳をすぎての加入は、1ヶ月でも年金額に影響してきます。加入すると決めたなら、1ヶ月でも早く加入手続きを済ませましょう。
国民年金基金のサイトでは、年金シミュレーションができます。
生年月日、加入タイプを入力すれば、掛け金額、年金額が簡単に調べられます。
http://www.npfa.or.jp/about/simulation/index.html
回答者
ジョアン安倍
プロフィール
都市銀行、経営コンサルタント会社を経て、マネー関係のライターに。取材などから得た現場情報を質問の答えに盛り込んでいきます。ファイナンシャル・プランナーの資格も持つ。主な連載、「佐藤治彦とたまらん子のやさしい経済入門」(「サンキュ!」ベネッセコーポレーション)、「いまどきのマイホーム・マネープラン」(「ニューハウス」ニューハウス出版)など。
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