
Q:年収400万円の息子がマンションを買う場合、頭金ゼロでもローンが組めるか?
結婚したばかりの息子がマンションを:結婚したばかりの息子が、マンションを買いたいとパンフレットを持ってきました。息子の希望する部屋は、4000万円。息子は、29歳とまだ若く、頭金になる蓄えもなく、年収も400万円程度しかありません。私たちも、残念ながら援助するほどの余裕はありません。不動産会社は、頭金ゼロでも組める提携ローンがあると言っているそうですが、ほんとうに買っても大丈夫でしょうか。
ローンは今の収入だけで組むのは危険です。将来の家族構成が見えてきてからでも遅くないのでは。
頭金ナシで4000万円全額を、返済期間30年、金利3%で借りた場合、毎月の返済額は約17万円になります。
息子さんは、毎月17万円を返済することができそうでしょうか。
(返済の負担率によって、審査で断られる可能性もあります)
また、頭金は不要でも、住宅ローンを借りるときには、抵当権設定に関する登記費用や保証会社への保証料など諸費用がかかります。4000万円の銀行ローンで、103万円程度もかかってしまいます。
このほか新築物件に対する所有権保存登記費用や不動産取得税などの税金や、引越し費用や家具購入費用なども必要です。
諸経費として、物件価格の5~8%程度(金融機関や物件内容によっても異なる)は準備しておかなくてはなりません。
こうした手持ち資金は、準備できそうでしょうか。
ここで、年収から毎月返済可能額を計算してみましょう。
(1) 「年収」×「年収負担率(※)」=「年間ローン返済額」
→ 400万円 × 25% = 100万円
※ 年収負担率とは、年収にしめる年間ローン返済額の割合のことで、25%が目安です。
(2) (1)「年間ローン返済額」÷12=「毎月返済可能額」
→ 100万円 ÷ 12 = 8万3333円
毎月17万円の返済は、かなり厳しいといえるでしょう。
では、無理なく返済できる借入額は、いくらなのか。
2000万円を、返済期間30年、金利3%で借りた場合の毎月返済額は、約8万5000円です。
ローン諸費用は約57万円、その他の諸費用を合わせると100万円程度は準備しておきたいもの。
現在、息子さんが、比較的、無理なく変える物件は、100万円の諸費用準備ができたとして、2000万円程度といえるでしょう。
いま、どうしても買わなければいけない理由がありますか?
家をいつ、いくらのものを買うのかは、その方の諸事情、人生観などにもよりますので、一口には言えませんが、
結婚したばかりということは、まだ子どもが何人できるかなど将来の家族構成は見えていないと思われます。家族構成によって、物件の内容は違ってくるでしょう。
年収が増えて、頭金や諸経費に充てられる蓄えもでき、家族構成が見えてきてからでも、家を持つのは遅くないように思います。
息子さんの将来を俯瞰なさって、いつ、どのくらいの家を持つのがいいのか、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
回答者
ジョアン安倍
プロフィール
都市銀行、経営コンサルタント会社を経て、マネー関係のライターに。取材などから得た現場情報を質問の答えに盛り込んでいきます。ファイナンシャル・プランナーの資格も持つ。主な連載、「佐藤治彦とたまらん子のやさしい経済入門」(「サンキュ!」ベネッセコーポレーション)、「いまどきのマイホーム・マネープラン」(「ニューハウス」ニューハウス出版)など。
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