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高齢者の増加の免許返納 全国各地で優遇制度

高齢者の運転による交通事故が増加傾向。警察庁では2002年から、免許返納者に「運転経歴証明書」を発行する制度を始めました。返納の優遇制度も少しずつ広がっています。

ドライバーが65歳以上の交通事故が増加

 警察庁の発表による「年齢層別交通事故件数の推移」を見ると、65歳以上の高齢者による交通事故は昨年10万2961件起こっています。


 この数字は平成9年の2倍以上。グラフを見ると、16歳から59歳のいずれの年齢層も事故件数が減少しているのに対し、60歳以上のドライバーだけは事故発生件数が増加しています。


原付以上運転者の年齢層別交通事故件数の推移

運転免許保有者の7人にひとりは高齢者

ただし、高齢者の名誉のために付け加えると、10万人あたりの交通事故件数で見れば、高齢者の交通事故も若干ではあるものの減少傾向にあります。ドライバーの高齢化も急激に進み、事故の増加の一因になっているといえるでしょう。


65歳以上のドライバーは、平成19年末現在で約1107万人。国内の運転免許保有者の14%を占めています。


原付以上運転者の年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数の推移

返納者には運転経歴証明書を発行

警察庁では平成14年から、運転免許を返納した人に「運転経歴証明書」を発行する制度を開始しました。これは過去5年間の運転経歴を証明するもので、いわば記念品のようなもの。


運転経歴証明書には更新制度がないので、銀行などで身分証明書には使用することはできませんが、運転をやめたにもかかわらず何となく免許だけ持ち続けていた人を後押しする効果があったのか、平成18年まで5年連続で返納者が増加しました。しかし、それも昨年は減少に転向。


東京都の返納者は昨年末までで7679人。都内の65歳以上のドライバーは約76万2000人なので、1%弱でしかありません。


返納理由の4分の1は家族のすすめ

警視庁のホームページによると、返納者の4人にひとりは家族からのすすめで返納を決意したといいます。


確かに高齢になれば、標識や信号が見えにくくなったり、ヒヤッとすることが増えて当然です。


生活に車が不可欠という地域に住んでいる場合は難しいかもしれませんが、「多少の不便はあるが車がなくても生活できる」のであれば、免許の返納を考えたほうがよいときがくるでしょう。


来年6月からは、75歳以上の人が運転免許を更新する際には、認知機能の簡易検査を受けることになりました。


家族のすすめであったり、自分の運転に自信がなくなったときであったり、前もって決めたある年齢になったときなど、返納の理由は人によってさまざま。


各地の警察本部では民間企業や自治体と協力して、返納促進のために優遇制度を実施しはじめています。

東京では協議会が発足

たとえば、東京都では今年3月に「高齢者運転免許自主返納サポート協議会」が発足しました。ホテルや百貨店など30数社の企業や団体らによるもので、商品購入の際の割引やデパートの配送料無料サービスなどが受けられます。


「高齢者運転免許自主返納サポート協議会」加盟企業・団体の特典一覧は、前出の警視庁のホームページで確認できます。
車のハンドルをイメージした共通ロゴマークが加盟店の目印です。

高齢者運転免許自主返納サポート協議会のロゴ

警察と自治体の取り組み

品川区では「運転免許返納によるエコライフ支援制度」として、「花とみどりのギフト券」「歩数計」「品川区内共通商品券」「しながわ水族館入場券」(すべて5000円相当)のなかからいずれか1点を贈呈。


渋谷区では「渋谷区コミュニティバス専用回数乗車券(6000円相当)」の交付や住民基本台帳カード交付手数料の免除(交付希望者のみ)を実施しています。


こうしたPRによって、東京都では今年4月以降の自主返納者が約2500人にも上ったといいます。この数字は昨年の約8倍。


警察と連携した自治体の取り組みは都内だけでなく、半数以上の都道府県で実施されている模様です。1回限りの特典のところも多いなか、運転経歴証明書の提示で市営バスが半額(姫路市)になるなどの実際的な特典を設けているところもあるので、返納を考えている方はお住まいの自治体や警察に確認してみてはいかがでしょう。


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| 2008年12月29日 |
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