
おはよう!ヨシ子さん―読む介護BOOK
91歳のお母さんと66歳の息子の、つかれ離れずのいい関係
「ボークン」だった夫を8年前に亡くしたが、妻は90歳を超えても至極元気で、余生の愉しみである俳句に打ち込む毎日。その名はヨシ子さん。その息子である作家の嵐山光三郎さんが綴る母と息子の日常記だ。
ヨシ子さんが俳句を詠み始めたのは62歳のとき。俳句の題材を見つけるために、夕方は杖をついて散歩に出る。その様子は「フーラフラとした蚊トンボみたいな散歩で見ちゃいられない気もするけれど、散歩を休むと、かえって体調が崩れる」というのだ。つづけて、こう語る「ヨシ子さんは、俳句の念力で生きている」と。
同じ敷地内で暮らす嵐山さんは、しばしばヨシ子さん宅の二階で執筆しながら、その様子を見守っている。「老人と暮らすコツは、つかず離れず妥協せず、見て見ぬふりをして協調す、であるがこれがけっこう難しい」という。
それでも、ヨシ子さんの詠む俳句にアドバイスし、推敲するひとときはなかなか楽しそうだ。ヨシ子さんの日常を、素晴らしい俳句とともに、軽妙なタッチで綴っている。あたたかく、おかしく、しみじみと感動を呼ぶエッセイ。
著者:嵐山光三郎
出版社:講談社
単行本:225ページ
価格:1470円
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| 2009年03月04日 |

